AI開発の縁の下の力持ち
「誰もが自分らしくいることが受け入れられ、人生の選択肢が開かれている社会」の実現を目指しつつ世界最高品質のAI学習データにこだわり続ける
株式会社バオバブ(所在地:東京、以下同社)は、AI(人工知能)ベンチャーといわれるが、創業(2010年)後既に13年、新しい分野ながらも進化の激しいAI業界においては今や老舗と言っても良さそうです。同社は、今を時めくAIをとても細やかな作業で支えるいわば縁の下の力持ち。その細やかな作業とは、アノテーションという機械翻訳の対訳データや画像データ、音声データ、三次元データなどの制作を指します。
AI開発には、質の高い学習データが不可欠で、アノテーションプロフェッショナルの育成と独自のツール開発、そして徹底した品質管理で、高品質なAI学習データをスピーディーに提供することを大切にしているようです。このアノテーションプロフェッショナル(同社が育成し一定基準を満たした人たち)を同社は”Baopart”と呼ぶようですが、2022年末時点で1200人以上のBaopartが世界22カ国で活躍しているそうです。
同社の特徴は、AI開発分野という時代の最先端における事業活動もさることながら、そこに働く人たちへの思いやりとリモートワークの可能性をフルに生かした働きやすい仕事環境の提供にあるようです。同社ウェブサイトで創業者の相良氏が述べているメッセージは女性経営者らしいソフトな表現ですが、同社の経営の在り方もよく伝わってきます。その一部を下に記しておきます。
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「パートナー(Baopart) が仕事を通じて、『I’m remarkable!』『わたし、グッジョブ!』『がんばってるじゃん、わたし!』という自己有用感を感じられる瞬間を増やしたい。その瞬間をつくるために私たちは日々、共助・自立・そして質の追求を軸にしたアプローチを地道に続けています。
この取り組みが個々人の幸せにつながり、ひいては目指す社会の実現に近づく手段となる一方で、同時に世界最高品質のAI学習データを作成できるバオバブの大きな強みに直結しているのです。
ノルマも設けず競争もなく、多様な人々がお互いに尊敬しあいながら快適で円滑に仕事ができる。
このようなコミュニティが世界トップのAIモデリングをサポートしているとしたら、ワクワクしませんか。
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そして、「王道とは、『プロジェクトを成功に導く』というゴールから視点をそらさないこと。ですので差別されても感情的にならず、つねに冷静でロジカルな対応を心掛けています。」(GLOBIS知見録)ということも述べておられます。 柔らかくも凛とした姿勢を感じる経営者、「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2022」企業総合部門で1位に輝くのも合点がいきます。 厳しく仕事に向き合いながらも人にやさしい心配りを忘れずBaopartの方々が末永く幸せに働く環境を整える、この当然のことをしなやかに遂行する経営者と拝察しました。今後益々のご活躍を祈念しています。(AS)